新食感の蒸気で蒸すバルミューダ炊飯器BALMUDA The Gohan開発秘話-ガイア

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日本人にとって、美味しいご飯は究極のごちそうといえるかもしれません。

お米をどう炊くか、多くのメーカーがしのぎを削っています。

中国からの旅行客にも飛ぶように売れる炊飯器。

安定した技術力で良いものを送り出す日本のメーカーの中でも、他とは異なるアプローチで新たなものを作り出しているメーカーがあります。

今回は、新しい味・食感を作り出した「BALMUDA The Gohan」の発売元バルミューダに注目します。

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蔦屋家電

ネタ元は、テレビ東京「ガイアの夜明け」1月31日放送分の「家電で”究極の味”を作る」です。

この放送分は、「ネットもテレ東」公式サイトから見ることができます。(2017年9月30日配信終了)

見逃した方はお早めに。

番組は、東京・二子玉川にある蔦屋家電から始まります。

この家電ショップには、一般のショップではなかなか見ることのできない、機能性やデザイン性を重視した面白い商品が数多く並べられています。

たとえば、クローゼットのように見える家電製品LG Styler。

この商品は服を掛けるハンガーが揺れる構造で、服を数十分吊るしておくだけで、ホコリやニオイが取れます。

下部に設置されているタンクに水を入れておけば、蒸気の力でシワも伸ばせます。

放送時、「日本で売っているのはここだけ。」ということでしたが、今ではamazonや楽天市場でも購入できます。

こうした斬新な家電製品の中でも、大ヒットした商品の一つがバルミューダのトースター「BALMUDA The Toaster」。

単に焼くだけというトースターの概念から離れ、「水を入れ、水蒸気を発生させて焼く」という、これまでにない発想でパンを焼き上げます。

バルミューダの商品について、蔦屋家電のスタッフは次のように語っています。

逆転の発想みたいなところでつくられるのはすごく魅力的な商品でおもしろい。スタッフはみんな楽しみにしていると思います。バルミューダさんの商品を。

バルミューダ製品の数々

場面は変わり、案内役の江口洋介さんが東京・武蔵野市にあるバルミューダ本社に社長 寺尾玄氏を訪ねます。

バルミューダがこれまで開発販売してきたいくつかの商品が紹介されます。

2010年販売の扇風機 グリーンファン ジャパン

羽が二重構造で、内側からはゆっくりの風、外側からは速い風が吹くようになっており、自然界の自然の風を再現しています。

壺のような形をした加湿器 レイン

一般の加湿器はタンクを取り出し水を入れないといけませんが、この加湿器は、壺に水を入れるような感覚で、上から水を直接注ぐことができます。

楽天市場では本体が売り切れの場合があります。

2015年発売のトースター BALMUDA The Toaster

大ヒットを飛ばした、このトースターはパンの中の水分が飛ばないという特徴があります。

パンを焼く前に、トースターの上部にある給水口から水を5CCほど注ぎます。

運転が始まると、トースター内にスチームが充満し、パンの表面が薄い水の層で覆われます。

すると、どうなるのでしょうか?

寺尾氏が答えます。

水分というのは、空気に比べてはるかに早く熱くなるんですね。なのでパンの表面が先に焼きあがってしまう。カリッと外が仕上がって、中がフワッとしている、アツアツというトーストが焼きあがる。

パンの表面が先に焼けるため、中にある水分や油脂成分などが閉じ込められる。

こうして美味しいパンが出来上がるというわけですね。

パン好きにはたまらない商品です。

バルミューダ製品のこだわり

バルミューダは、これまでいくつものユニークな商品を世に送り出してきたわけですが、寺尾氏が製品のこだわりについて、このように語っています。

デザインをこだわって作っていますが、その理由というのは派手ではいけないし、必要以上にカッコよくてはいけない、目立ってもいけない、あくまでも『使う道具』なので、という考え方です。

モノトーンものが多いのも、このような理由からでしょう。

バルミューダの炊飯器 BALMUDA The Gohan

ここから話は、今回のメインである炊飯器に。

パンの次はご飯だろうということで手掛けたのが、見た目が昔の釜のような炊飯器「BALMUDA The Gohan」。

懐かしさを意識したデザインにしました」という寺尾氏のコメント。

いまの炊飯器は、強い火力で米を躍らせるようにして炊くというのが主流です。

ふっくら・もちもち感をアピールしています。

バルミューダの炊飯器は、それらとは違うまったく異なる炊飯器ということですが、何が違うのでしょうか?

BALMUDA The Gohan開発者の唐沢明人氏

今回、この開発に抜擢されたのは唐沢明人氏(37)。

唐沢氏は、これまで派遣プログラマーとして、いろいろな会社で仕事をしてきたソフト開発エンジニア。

派遣先での仕事が終了すれば海外に旅行に行く、という生活を送っていましたが、商品開発に携わりたいと5年前にバルミューダに入社しました。

寺尾氏は唐沢氏をなぜ抜擢したのか

その理由について、このように語っています。

新しい価値を作ろうとするときって、どれぐらい常識に縛られないで自由に発想していくっていうのがとても大事なんですね。たとえばモーターの動きをなんか回転するところまで伝えるギアに問題がありますってなったときに、普通の人はギアを変えようとします。なんですけれども、唐沢はそもそもこのギアをなくすことができないのかなぁということを考えられる人間なんですね。

柔軟な発想ができるというのは、開発者にとっては大きな強みになります。

唐沢氏がこうした強みを持っているのは、海外によく旅行に行っていたというのが関係しているのかもしれません。

海外に行けば、日本では常識とされていることが通用しないことがたくさんあります。

日本のようにサービスが行き届いていないことも多々あります。

そうしたときに大切なのは、いま手元にあるものでどうやって問題を解決するか、という発想力と行動力です。

日本という枠組みの中だけで生活していると、考え方が一辺倒になりがちです。

固くなった頭は異文化と深く交流することで柔軟になるかもしれませんね。

今回の炊飯器開発に関して、唐沢氏はこう語っています。

できるかどうかも最初わからない状態なんで、危ない橋を渡るような感じではあるんですけど、ただ社長がけっこうチャレンジとかものすごいする人なので、そこは恐れずにやるっていうか。

BALMUDA The Gohan開発のアプローチ

唐沢氏は今回初めて家電を作ることになったそうですが、どのようにアプローチしたのでしょうか?

唐沢氏:
今まで確立されていた炊飯というのがいいのかどうかというところから疑って始めました。

結果、失敗作品ともなる幾つかの方法が紹介されます。

たとえば「上からヒーターで焼く」→「米と水が下にあって上からものすごい熱を加えたらどうなるか」というアプローチ。

結果は、「全然ダメでした。炊けない。炊けないし臭い。

次は「ケトルで炊く」→「今のお米(炊飯器)の業界の一番売りにしているのが大火力なので、大火力がほんとうに必要なら、ケトルで炊くのが一番うまいと思った」というアプローチ。

結果は、「下は真っ黒に焦げて、上は全然炊けない。とにかくぼこぼこっと泡がものすごく出て、吹き出します。

いろんな発想をすることの大切さを教えられます。

最後にたどり着いたのが「水蒸気で蒸す」→「圧力鍋でお湯を沸かすと、蒸気がもの凄い勢いで出てきます。その蒸気を釜の中に入れ、それで米と水を温める」というアプローチ。

これが今の主流とは一線を画す斬新な発想となりました。

水蒸気で蒸す炊飯方式

この方式の炊飯器は、本体の中に外釜と内釜が入る二重構造となっています。

外釜を本体にセットして水を入れ、次に米と水の入った内釜を入れます。

外釜を加熱すると蒸気が発生し、内釜を熱します。

米は、内側の水と外側からの水蒸気で徐々に炊きあがります

水を沸騰させ米を炊く従来の炊飯方式では、米が踊ってぶつかりあい、表面が削れて中の成分が溶けだし泡となってしまいます。

水蒸気の炊飯方式では、米はほとんど動かず表面は削られません。

この違いが、コメの味や食感に大きな影響を与えます。

唐沢氏:
形状を保って、ポロポロほぐれる感じがあるんだけれども、中まで噛むときストレスなく噛める。ちょうどいい硬さがあって、そういう食感が新しいかなと思います。

社内での検証でも、ふっくら・もちもち感とは明らかに異なる食感を楽しめるという反応でした。

寺尾氏は「いい感じの差がついている」と評価。

BALMUDA The Gohan開発のカギは温度

温度を5度ずつ変えながら、ご飯を炊いてデータを取る作業が続きます。

データを取るたびに試食を繰り返す、この単純で時間のかかる作業が、多いときは一月で300回もあったとのこと。

そのため、ときどき外に出かける唐沢氏。

スタッフが追いかけて尋ねると、「毎日毎日、お昼時でなくてもずっと食べているので嫌になって…。嫌になると、何炊いてもおいしくなくなっちゃんで。逆にお昼は、もう『まるごとバナナ』みたいな甘いパンみたいなものを食べている。本当はダメなんですかね、それでも食べ続けられるくらいうまいものじゃないと。

こうした開発の苦労話を挟みながら、唐沢氏はついにご飯がおいしく炊ける温度を探り当てます。

一般の炊飯器は、20分ごろから温度が急激に上昇、100度を超えて炊き上げ、最後100度に戻ります。

一方、バルミューダの炊飯器は、30分ごろから温度が上昇し、100度を超えることなく炊き上げます。

BALMUDA The Gohanには保温性能を付けない

唐沢氏がこのように語っています。

保温性能を突き詰めていくのか、それともおいしいご飯を炊いて『その時に食べてもらえればいい』と割り切るか。『保温っていらないんじゃないの』という考えがあったんで、それをカットしました。

結果として、保温機能のない”炊飯”だけの炊飯器が誕生しました。

お米のプロに試食してもらう

熊本に住むコメ農家の人に試食してもらいます。

炊き上がった米を見て、奥さんがひと言。「一粒一粒が元気やね。

見た目は合格。

果たして味は?

ご主人が試食します。

緊張の一瞬。

噛めば噛むほど味が出てくる感じ。

唐沢氏、安堵の表情。

発売に向け、手応えを感じた様子。

問題発生!

本社での唐沢氏、冴えない表情。

もっとパラパラした感じっていうのが理想としてあって、それが安定して出せていない。

試作を作るたびに、味にバラつきが出る…。

その原因は?

台湾にある生産工場にありました。

生産されている部品に精度の問題があり、そのために味にばらつきが出ていたことが判明。

味の最終チェック

修正された部品で組まれた炊飯器を使っての最終チェックが社内で行われました。

寺尾氏の評価は「うまいよ

他のスタッフも「すごいおいしかった」「ベタついてない」と好評価。

1月12日新作発表

1月12日、都内のホテルでバルミューダの新作発表会が開かれました。

唐沢氏も会場にいました。

開発担当になった唐沢氏の胸中はいかに?

世の中の炊飯器を変えるとかいうよりは、新しい方法があるよっという、そういうクリエイティブな部分を示せたというのが、それのほうがうれしいというか、意味があるのかなというふうに考えていますね。

まとめ

唐沢氏の柔軟な発想から生まれた、蒸気で蒸す炊飯器「BALMUDA The Gohan」。

唐沢氏が述べているように、新しい発想を持てば既製のものに追従することなく、新しい提案ができることが分かります。

彼の背景も見逃せません。

仕事人間になるより、さまざまなことに興味を示し、自分の世界を広げ、そのための時間を取ることの大切さを学べます。

いろんなことにチャレンジしているバルミューダ。

そこで働きたいと思う方は、ホームページから採用情報をご覧ください。

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