アダルトチルドレンもハマりやすい10の嗜癖(しへき)


ストレスの多い現代社会は嗜癖社会、依存社会と言われます。

嗜癖にはさまざまな種類がありますが、機能不全家族で育ったアダルトチルドレンも抱えやすい嗜癖をいくつか取り上げます。

嗜癖とは?

ウィキペディアの説明を借りると、嗜癖とはある特定の物質や行動、人間関係を特に好む性向のことです。

機能不全家族で育ったアダルトチルドレンが嗜癖を抱えやすい原因として、家族の中で真の自己を表現できなかったことが挙げられます。

インナーチャイルドと呼ばれる内なる子どもが自分らしさを表現できない抑圧された状態に対して、そのストレスを解放するために一時的でも自分が自分らしくいられる場所を探し求める、これが嗜癖につながっていきます。

一時的であってもそれによって安心感やリラックスした感覚を得られるため、ストレスとなることが起きると、それを強迫的に求めるようになります。

こうしてその嗜癖行動はその人の生活習慣の一部となっていきます。

ひどくなるとその行動が普段の生活をむしばみ、経済的・社会的なマイナスを被ることが分かっていてもやめることができず、人間関係も大きな影響を受けます。

ですから、自分に嗜癖があることが分かれば、早めにそれを認め、やめる決意をしなければなりません。

※嗜癖とは依存とも捉えることができます。

嗜癖の種類

共依存・共嗜癖

共依存は理解しにくい言葉ですが、簡単に言うなら自分が相手との関係に依存してしまう状態のことです。

相手がそう仕向けることもあれば、自らそうなってしまうこともあります。

たとえばギャンブルにハマっている彼氏がいて、多くの借金を抱えているとしましょう。

そんな彼氏とは別れたほうがいいのは分かりきっているのに「わたしがこの人を立ち直らせないと」とか「やっぱりわたしがいないとダメなんだ」とか思うかもしれません。

共依存者は相手の世話を焼くことによって自己価値を見い出し、そういう相手がいなくなることに不安を感じます。

多くの場合、自尊心が低く、当人が自分ですべきことを代わりにしてしまう傾向が強く、現実を直視して的確に判断することが難しく、自分の欲求をいつも後回しにしてしまうほどに自己犠牲的です。

共依存が強い人は、自分の必要を顧みずに対象となる人や物や仕事に没頭してしまう傾向があります。

子どもに依存する親、自立できる年齢になっても親から離れられない子ども、職場での上司と部下、恋愛中の男女、介護者と被介護者など、あらゆる状況で共依存関係は生じ得ます。

性嗜癖

見捨てられ不安や寂しさを紛らわすために活発な性活動にハマることがあります。

強迫的に次から次へと相手を変えてしまう、売買春をやめられない、風俗通いがやめられない、自慰行為をやめられない、ポ◯◯鑑賞や収集をやめられない、チャットをやめられないなどです。

嗜癖者は基本、自分の嗜癖を人に知られたくないと思っています。

そのため、ネットは格好の道具です。

ビデオ屋や本屋に行かなくても見ることができるようになった現在、性嗜癖の問題を抱えている人は少なくありません。

人に知られにくいということと人に話すのは恥ずかしいということが災いして、この問題を抱えている人はなかなか行動できません。

ぜひ信頼できる人に話すようにしてください。

それは非常に勇気ある行動です。

アルコール嗜癖

非常によくある嗜癖です。

男性に多いと言われていますが、結婚してからでも満たされない気持ちを満たそうとして家族に見られないよう陰でこそこそとお酒を飲んでしまう主婦(キッチンドリンカー)も少なからずいます。

親がアルコールに耽溺すると夫婦や親子が共依存関係になることが多く、子どもの精神的感情的発育に大きな障害を与えます。

暴力嗜癖

家庭内暴力を受けて大きくなった人の中には、暴力的になる傾向を抑えるのに困難を覚える人がいます。

精神的な暴力を受けてきた人も同様です。

虐待行為をしたり、精神的に人を追い詰めるモラハラをしたりします。

過食嗜癖

食べるという行為によって、心の空虚さを埋めようとします。

食べているところを人に見られることを望まず、隠れて食べるようになります。

大量のお菓子を自分の部屋に隠しておいて、夜な夜なそれをこっそりと食べる人もいます。

自傷嗜癖

自分を傷つけることによって感情的痛手を和らげようとする人がいます。

お前は悪い人間だ、ダメな人間だと言い続けられるなどしたために自分のことを好きになれず、感情的な苦しみを感じるとその痛みを身体的なものに変えようとします。

リストカットが代表的な例ですが、自分をたたいたり何かにぶつけたりすることもあります。

買い物嗜癖

ショッピングによって得られる高揚感が開放感を与えてくれます。

この高揚感を得るためにそれにはまり込んでいきます。

カードで買い物する人が多いので、借金の返済に追われる人が増えています。

ギャンブル嗜癖

パチンコや競馬などギャンブルに勝ったときの興奮が感情的な苦しさを忘れさせてくれます。

しかしほとんどの場合、遅かれ早かれ借金まみれになり、人間関係や家族関係に大きな影響が出ます。

ネット・ゲーム・マンガ嗜癖

満たされない気持ちを何時間もネットに繋げることやゲームをすること、マンガにふけることによって紛らわそうとします。

ネット環境から離れることができず、日常生活の活動に支障をきたします。

仕事嗜癖

仕事に打ち込むことによって心の隙間を埋めようとします。

仕事をすること自体は問題ないのですが、それに没頭する余り家族がないがしろになっているなら改善しなければなりません。

嗜癖の改善

嗜癖は本人が認識しないと改善が難しいものです。

仕事など通常やるべきことが嗜癖になっている場合は言い訳がしやすく、なかなか変えることができません。

しかしどの嗜癖行動もその結果は有害です。

家族関係や人間関係に問題を抱え、経済的社会的なリスクを負いかねません。

ですから、上記にあるような嗜癖を抱えていると感じる方は、その感覚を大事にし自分の生活をもう一度見直してみることをおすすめします。

嗜癖は一つだけの場合もあれば、複数のものを同時に抱えている場合もあります。

自分のしていることを人に話すのは恥ずかしいと感じたり、それをやめることを考えたときに苦痛を感じたりするようなら嗜癖に陥っている可能性が高いです。

生活の中に嗜癖があると自尊心が奪われていきます。

それは生活を向上させたいという気力を失わせるものです。

嗜癖の原因についても考える

嗜癖を抱えていると分かったなら、自分はなぜ嗜癖を抱えるようになったのかも合わせて考えるようにしてください。

単に日常生活のストレスから逃れたいためというだけでなく、原因はもっと深層にあるかもしれません。


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