定年離婚、熟年離婚という言葉が聞かれて久しくなりますが、当事者としては、なぜ急に配偶者が離婚を持ち出すのか分からない、というのが現状のようです。
これまで連れ添ってきて、「さぁ、これから一緒に何かをしよう」と思っていた矢先の離婚話…。
なぜこれほどの食い違いが生じてしまうのか、今回は、そのことをテーマに選んでみました。
若いご夫婦の方も、いまから改善できる点が見つかるかもしれません。
(以下は、夫が離婚話を切り出されたという設定で、話を進めています。)
モラハラについて
一般的に、モラハラとは、言葉による精神的虐待と解釈されています。
言葉による暴力とも言われます。
もちろん、この解釈は間違っていませんが、もう少し深く掘り下げて考えると、相手に精神的ストレスを与えることがモラハラと言えます。
相手への無関心、過大な要求をすること、必要な手助けをしないことなどが、それに当たります。
家庭において、もしこうしたことが見られるなら、ひどい言葉を発していないとしても、相手はモラハラを受けている、大切にされていないと感じます。
相手のサインを見逃すな
奥さまが離婚話を切り出すのはなぜか?
昨日今日の問題が原因ではありません。
多くの場合、不満が積もりに積もった結果、そうなっています。
では、なぜ不満が積もるのか?
それは、故意にしろ、故意でないしろ、彼女が出していたサインを見逃してきたからです。
「家のことは妻に任せよう」、こんな考えが、奥さまの気持ちをないがしろにしてきました。
たとえば、以下のようなことを、これまでどれほど行なってきたでしょうか?
- 子どもの送り迎え
- 洗濯物の取り入れ
- 食べ終わった後の皿洗い
- 部屋の掃除、などなど
女性は、家事を上手にこなします。
たいていのことは、一人で行なえます。
夫が家族のために、外で働いて頑張っていることも、重々承知しています。
それでも、家事を手伝ってほしいと思うときがあります。
それは、本当に疲れているとき、本当に忙しいときです。
ちょっと洗濯物を取り込んでほしいんだけど。
彼女がこのように言うのは、怠惰や怠慢で言っているのではありません。
ではこんなとき、どうしてきたでしょうか?
俺は疲れているんだ。家にいるときぐらい、ゆっくりさせてくれ!
もしこんな対応をしてきたのであれば、撒いてきたものを、いま刈り取っているのかもしれません。
だったら、疲れているなら疲れているって、その時、ちゃんと言ってくれたら良かったのに。
こんな言い訳が聞こえてきそうです。
そうではなく、その時こそ、彼女のサインに気付いてあげるべきでした。
彼女の疲れや忙しさに気付いてあげるべきだったのです。
奥さまへの気遣いや関心が、日頃から少なかったと言わざるをえません。
男は尊敬を欲し、女は関心を欲する、と言われます。
このことを理解していない男性(夫)は、配偶者から離婚話を切り出されたとき、「なんで急に?」と面食らうのです。
しかし妻からすると、決して急な話ではないのです。
得たいと思っていたものを、今の夫から得られないことの、長い辛抱を経た一つの結論に過ぎません。
これまでを振り返ってみて、奥さまが欲しいと思うもの、つまり「関心」をないがしろにしてこなかったでしょうか?
離婚を回避するために
奥さまの意思が固い場合、離婚を避けるのは難しいかもしれませんが、もしまだ猶予があるのであれば、今後は以下のことを真剣に努力すれば、離婚を回避できる確率は高くなります。
奥さまへの関心を行動で表わす
離婚を回避する方法は、奥さまへの関心を表わすことです。
それは、女性が結婚生活で欲しいと思っているものです。
できることを、いくつか列挙してみましょう。
家事を手伝う
まずは、家事を手伝うことです。
家事を奥さまの代わりにすべてする、ということではありません。(したいと思ってもできないと思いますので…)
何か一つ、この家事だけはするというのを決めておくのです。
たとえば、食後の皿洗い。
食べたあと、食器を台所に持っていく、そのまま皿洗いをする、こんな簡単なことで、奥さまへのいたわりを表現できるのです。
最初は、男のメンツが、とか思うかもしれませんが、続けていくうちに、そんな気持ちとも決別できます。
奥さまのために何かをする、これが大事なのです。
彼女への感謝の気持ちとして、家事をするのです。
奥さまの趣味に付き合う
奥さまは何か趣味をお持ちでしょうか?
その趣味への関心を持ったことがあるでしょうか?
もしかすると、花や植物の手入れを毎日しているかもしれません。
一緒に観察してみるのはいかがですか?
気恥ずかしいと思う気持ちを乗り越えてください。
毎日会話する
これまで会話をすることが少なかったかもしれません。
これからは、二人で会話する時間を取ってください。
自分の気持ちや考えを話してください。
これまでは、子どものことが会話の中心だったかもしれませんが、これからは、二人のことを話すのです。
昔の思い出話から始めてもよいかもしれません。
付き合い始めた頃の気持ちを話してみましょう。
どうぞ、毎日会話することを目標にしてください。
手を握る、ハグする
身体的な接触も大切です。
奥さまが安心感を持てるようにしてあげてください。
こうした触れ合いが、二人の仲をより強くしてくれます。
浮気をしない
これは非常に大事な点です。
自分がまだまだ若いことを示すために、妻以外の女性と関係を持つ人がいますが、そうするなら、夫婦の関係は完全に冷え切るでしょう。
また文字通りの浮気だけでなく、精神的な浮気も気をつけてください。
妻以外の女性と頻繁にメールやLINEのやりとりをする、ビデオ電話で話をする、などです。
これらは浮気ではないという人もいますが、奥さまがそれを知ったらどう思うか、が大切です。
離婚を避けることが目標なわけですから、そのためには、奥さまだけに関心を示しましょう。
こうした純粋な愛を示せば、必ず応えてくれます。
せっかく一緒になれたのですから、最後まで連れ添いたいですね。
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