転職者必見!ブラック企業に再就職しないための求人票の見方

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社員を不当に扱うブラック企業。

もしかすると、そんな企業に就職してしまったかもしれません。

次の転職先もブラックだったら、目も当てられません。

ブラックと言われる企業はたくさんありますが、次の転職活動で失敗しないために、希望先がブラックかどうか、しっかり見極めましょう。

就職四季報を見る

まずは、東洋経済新報社が発行している「就職四季報」を参考にしましょう。

就職四季報は、主に学生向けのものですが、そこに記載されているデータは、ブラック企業を調べるのに役立つものがあります。

サンプルをご覧ください。→就職四季報サンプル

離職率と離職者数

サンプルでは、右側中段に記載されています。

離職者数とは、その会社全体で過去一年のうちにどれだけの人が離職したかを示しています。

離職率は、その年の全社員のうち、何%の人が離職したかを表わします。

サンプルでは、1,603名(【男女別従業員数】の欄に記載)のうち、全体の0.4%に当たる7名が離職しています。

5%以上で、高い離職率となります。

リストラなどによる早期退職者があるときは、さらに数値が高くなります。

10%を超えるなら、かなり大規模なリストラが行なわれたと推測できます。

数値が異常に高いと思える場合は、2年前、3年前の数値がどれほどだったかを見れば、平均的な数値が分かります。

平均勤続年数

平均勤続年数が短いなら、短期間で辞める人が多い、居心地が良くないと思っている職場と言えるかもしれません。

サンプルでは、全社員の平均勤続年数が16.6年、男性は15.7年、女性は18.6年となっています。

月平均残業時間

サンプルでは、右側上段に記されており、34.5時間となっています。

月34.5時間ということは、毎日1時半かそれ以上の残業がある計算です。

企業によっては、残業時間を記載していないところもあります(NAと表示)。

NAと記載されていれば、正確には書けない何かの理由、例えば残業時間が長い、という可能性があります。

また、極端に残業時間が少ないのも注意が必要です。

もし残業時間が少ないのに、離職者が多い、離職率が高いなら、会社が社員に嘘の報告をさせている可能性も否定できません。

拘束時間が少ないのに、なぜ辞めるの?と考えることができるからです。

有給消化日数

有給がしっかり取れる会社として東洋経済オンラインが挙げている上位300社は、最低でも60%以上の消化率です。

それは有給付与日数が20日であれば、12日は有給が取れている計算です。

これを一つの目安にして、転職希望先の有給消化日数を見てみるとよいでしょう。

サンプルでは、有給付与日数20日のうち、13日が消化されています。

育児休職期間と取得者数

育児休職期間とは、妊娠、出産、育児のために休職する期間を示すものです。

サンプルでは、2年と記されており、2年以内であれば、復職が可能です。

期間が長ければ長いほど、復職できるチャンスが増えますので、女性が安心して仕事ができる職場かどうかの目安となります。

もちろん、男性もこの制度を利用して育休できますが、周りの理解を十分に得られているとは言えない状況です。

また育休期間のブランクを気にして、休職をためらう男性社員も少なくありません。

育児休職のデータを見る場合、取得者数も見落とせません。

実際にどれだけの社員がそれを利用できているのか、取得者数が少ないのであれば、絵に描いた餅でしかありません。

介護休職期間と取得者数

介護休職期間も育児休職期間と同じく、休職できる期間の長さを示します。

社会の高齢化がますます進むなか、従業員が安心して親の介護ができる体制が整っているのか、会社の姿勢が問われる分野とも言えます。

3年後離職率

以下は、大学新卒者がその会社をどう見ているかが分かるデータです。

サンプルを見ると、右側上段に大きく記載されています。

大きく書かれている数値が最新のものです。

3年前に入社した新卒の正社員が、入社3年以内に何%離職したかを表わします。

0%であれば入社3年以内の離職者なし、100%であればすべて3年以内に離職したことになります。

小さく書かれている数値は、その前年度の3年後離職率の数値です。

サンプルでは0→0となっていますが、それがもし17→0であれば、離職率が改善されたこと、つまり、その会社において離職率減少のための措置が取られたことを意味します。

これは良い傾向です。

もし反対に、17→24のように数値が上がっているなら、新卒者にとって魅力がない、そこで働く意義を見いだせない何かがあったということになります。

3年前入社の人数も合わせて見る

3年前に何人入社していたかも確認しておきましょう。

入社人数が少なければ、彼らが離職したときには、離職率が当然高くなります。

もし入社人数が多いのに離職率も高いとなれば、それだけ多くの人が離職するには何かしらの原因があると推察できます。

3年前入社の人数は、【3年後新卒定着率】の中に記載されています。

サンプルでは、男子22名、女子7名です。

ちなみに、3年後新卒定着率の数値が、3年後離職率の数値とちょうど裏表の関係になります。

どれくらいの離職率なら大丈夫?

厚生労働省の公表している、大学新卒者3年以内離職率の平均は30%です。

業種別に見ると、
12.4%ー鉱業・採石業・砂利採取業
30.4%ー建設業
18.7%ー製造業
8.5% ー電気・ガス・熱供給・水道業
24.5%ー情報通信業
26.0%ー運輸業・郵便業
28.5%ー卸売業
37.5%ー小売業
21.0%ー金融・保険業
35.9%ー不動産業・物品賃貸業
32.2%ー学術研究・専門/技術サービス業
50.5%ー宿泊業・飲食サービス業
47.9%ー生活関連サービス業・娯楽業
47.3%ー教育・学習支援業
38.4%ー医療・福祉

転職先にと考えている会社のデータを、これらの数値を見比べれば、その会社の離職率が高いか低いかを判断できるでしょう。

以上が、就職四季報から分析できるデータです。

労災認定や過労死でニュースになったことはないか?

では、それ以外の方法を見てみましょう。

googleやオンライン新聞を利用すると、過去のニュース記事を検索できます。

これまでに労災、過労死、残業代未払いでニュースに取り上げられたことがないか、裁判で争ったケースはないか、などを調べてみましょう。

転職希望先の会社名を入力し、その会社に関連した記事を検索します。

会社名+使えるキーワードとしては、「労災」「労災認定」「残業代 未払い」「過労死」「過労自殺」「サービス残業」「時間外労働」「長時間労働」「判決」「パワハラ」「モラハラ」などがあります。

検索に使えるオンライン新聞サイトを以下に挙げておきます。

日本経済新聞
朝日新聞
読売新聞
毎日新聞

例えば、2015年に電通の女性社員の悲しい事件がありましたが、「電通 労災」と検索すると、関連する情報が出てきます。

労災問題を起こして反省している会社もあるかもしれませんが、会社の本質というのは、そう簡単に変わるものでもありません。

そのような会社は、従業員の扱いがぞんざいで、長時間労働を強いたり、有給休暇を取らせなかったりします。

サービス残業は当たり前と考えてもいます。

前もって、そうした会社は選択肢から排除しておきたいですね。

パワハラ判例

働く者にとって、パワハラは大きな問題です。

パワハラに関係した裁判例の幾つかが、厚生労働省が作成したウェブサイトに記載されているので、参考にしましょう。→裁判例

ブラック企業としてノミネートされたことはないか

ブラック企業大賞

不当解雇や労働組合の活動妨害など、さまざまな理由で企業がノミネートされています。

例えば、2016年で言うと、
ノミネートされた会社

  • エイジス(棚卸し代行業者)
  • 電通
  • ドン・キホーテ
  • プリントパック(印刷サービス)
  • 関西電力
  • 佐川急便
  • サトレストランシステムズ(「和食さと」運営)
  • 仁和寺(真言宗御室派総本山の寺院)
  • ディスグランデ介護株式会社(「茶話本舗」FC企業)
  • 日本郵便株式会社

受賞企業

  • 大賞ー電通
  • 業界賞ーディスグランデ介護株式会社(茶話本舗FC企業)
  • 業界賞ープリントパック(印刷サービス)
  • ブラックバイト賞ーDWE JAPAN株式会社(しゃぶしゃぶ温野菜FC企業)
  • 特別賞ー日本郵便株式会社
  • ウェブ投票賞ー日本郵便株式会社

ノミネートされたことがあるかどうかも、転職先として選ぶかの選択材料になるでしょう。

厚生労働省の発表したブラック企業リスト

長時間労働削減に向けた取組

このページの「労働基準関係法令違反に係る公表事案」の中に、厚生労働省が公表したブラック企業のリストがあります。

毎月更新されているので、今後の情報源として活用できます。

社長のインタビューを見る

転職希望先の会社社長をインタビューした記事や番組があるなら、目を通しておきましょう。

googleで「会社名 社長名 インタビュー」で検索すると出てきやすいです。

インタビューの内容から、どんな理念を持っているか、働く従業員に何を求めているかが分かります。

発言に違和感を感じるようなら、その感覚を大事にして、メモに残しておきましょう。

後々、転職先を決める際の大きな助けになります。

たとえば、2016年ブラック企業業界賞となったプリントパックの社長木村進治氏のインタビューがあります。

企業の口コミを見る

企業のことは、その企業に勤めている人が一番よく知っています。

彼らの意見を見るのも、選択材料の一つになります。

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転職エージェントのサポートを受ける

転職活動は、やることがいっぱいあります。

どれがブラック企業か、と調べるだけでもけっこう大変な作業です。

もし今の職場がブラック企業であるなら、そこを辞めるだけでも大変です。

辞めたいのに退職させてくれない、ということもあります。

こういうときは、転職エージェントのサポートを受けましょう。

転職エージェントを利用する大きなメリットの一つは、今勤めている会社に知られることなく、転職活動ができることです。

時間的拘束が長いため思うように転職活動ができない、次もブラックだったらどうしよう、そんな問題や不安も解消してくれます。

転職支援を行なっている彼らは、自分たちが紹介する会社がブラックのものであれば、利用者に「ブラックな企業を紹介されてしまった」と、すぐに口コミされてしまいます。

質の悪い会社を紹介すれば、それは直接自分たちエージェントの会社の評判や実績につながるため、そんな危険なリスクを冒すようなことはしません。

優良とされる会社を紹介してくれます。

しかし100%保証ではないため、紹介されたものは、自分で確認しておきましょう

そうすれば、転職活動にかかる時間を有効に使えますし、サポート役の彼らの話を丸々鵜呑みにするのも避けられます。

彼らのサポートは大いに助けになりますが、何から何まですべてを丸投げにするのではなく、彼らから上手に情報を聞き出して、その情報を自分で分析整理して活動を進めて初めて、納得のいく転職ができます

自分の人生ですから、手綱はしっかり握っておきたいですね。

転職活動の主役はあなたであり、エージェントはあくまで黒子、サポート役であることを忘れないようにしましょう。

最後に、クオリティの高い転職支援サービス会社を数社ご紹介します。

転職エージェントを活用する場合は、1社ではなく、2,3社のエージェントに申込みをするのがよいとされています。

そうすれば、より客観的な情報を持てるようになります。

求人数が半端ない リクルートエージェント

総合型

  • 業界最大手の転職支援サービスを展開、まずは必ず登録しておきたい会社
  • 公開求人約30,000件、非公開求人約300,000件の圧倒的な求人数、ここで求人情報をキャッチ
  • さまざまな分野の豊富な求人情報を所有しているので、キャリアチェンジの相談もしやすい
  • 企業の人事採用担当者との厚い信頼関係から、キャリアアップ・年収アップの強いサポートを期待できる
  • 社風や残業時間の詳細などの情報も提示してくれる
  • 外資系・日系グローバル企業への転職も可能
  • 対応職種:営業/販売/企画/マーケティング/事務/IT/エンジニア/電気/機械/医療/医薬品/化粧品/コンサルタント/建築/土木/講師/通訳/介護/クリエイティブ/物流/貿易/金融
  • 対象:全国


公式サイト→リクルートエージェント

親切丁寧・質の高いサポートが売り パソナキャリア

総合型

  • 量のリクルート、質のパソナと言われるくらい、案件・サポートが良質
  • 企業からの信頼も厚い総合型転職支援サービス会社
  • 企業も求職者も納得のいくマッチングを多く成功させている
  • ここにしかない独占求人も多数、非公開求人の質も高い
  • 社会貢献を意識した利益優先ではない会社のため、求職者に近い親身なサポート体制
  • 初めての転職、第二新卒の転職も安心
  • 女性の転職や再就職も好評価
  • 面接サポートが充実しており、求職者の満足度も高い
  • 対応職種:営業/販売/企画/管理/マーケティング/事務/経理/IT/エンジニア/電気/機械/医療/コンサルタント/建築/土木/介護/クリエイティブ/物流/貿易/金融/通訳/翻訳/講師
  • 対象:首都圏・中京圏・関西圏




公式サイト→パソナキャリア

転職活動は、まず上記2社に登録するところから始めましょう。
その後、自分の志向に合わせて、必要なら特化型のエージェントからさらに情報を集めます。

飲食関係の転職なら フーズラボ・エージェント

特化型

  • なかなか休みが取りづらい業界にもかかわらず週休2日の求人が多数、年収アップもあり
  • フードビジネスに精通したアドバイザーから希望先のリアルな情報を聞くことができる
  • 自分で探す時間がない人やどの求人情報が自分に合っているのか分からない人にアドバイザーが親身にサポート
  • 選考に通りやすい履歴書や職歴経歴書の書き方を丁寧に指導、もちろん面接調整もしてくれる
  • とりあえずの様子見でもアドバイザーとの話し合いで自分の新たな可能性を発見できるチャンス
  • 紹介業態:調理スタッフ/店長/料理長/スーパーバイザー/商品開発/幹部候補など
  • 対応職種:外食企業/個人店/レストラン/ホテルその他
  • 対象:首都圏(一都三県)




公式サイト→【飲食店特化の転職支援フーズラボ・エージェントbyCuolega】

ITに強い総合型 ワークポートWORKPORT

特化型→総合型

  • 特にIT業界に強いパイプ(約2,000社)を持つ中堅の総合型転職支援サービス会社
  • 登録しておいて損のない転職エージェント、IT業界に転職したい場合は登録必須
  • 支援サポートが非常に丁寧と評判
  • IT/WEB業界という非常に適切なマッチングが求められる分野での転職支援(10年以上)で培った手厚いサポート経験を、2014年から一般総合職にも拡大、多くの利用者の信頼を勝ち得ている
  • 利用者が大手ほど多くない今、よりきめ細かい支援を受けられるチャンス
  • 常時15,000以上の求人を保有
  • 書類の添削、面接対策、年収交渉、円満退職まで完全サポート
  • 2016年度下半期(16年10月~17年3月)リクナビNEXT『GOOD AGENT RANKING』において「転職決定人数部門」1位を獲得
  • 対応職種:IT/ゲーム/営業/事務/管理/経理/金融/不動産/クリエイティブ/建築/設計/運輸/土木/流通/メディカル/バイオ/教育/コンサルタント/マーケティング/販売
  • 対象地域:全国

▼決定実績(一例)

  • 25歳女性ーコンビニアルバイトから飲食業正社員
  • 26歳男性ー未経験からの転職:スポーツインストラクターからIT営業
  • 28歳女性ー営業事務での転職:290万円から450万円に年収UP、キャリアアップにも成功


公式サイト→ワークポート

Aidem Smart Agent

総合型

  • 求人誌アイデムが運営する転職支援サービス
  • 求人広告事業で築き上げてきた信頼で、首都圏を中心とした25万以上の企業との取引実績
  • 各企業を個別に調査したリアルな情報を包み隠さず求職者に提示
  • 他のエージェント会社が手薄になりやすい郊外の案件も多数あり
  • 企業の人事採用担当者と直接会って話せる転職イベントを開催中
  • 書類添削、面接対策、年収交渉、退職のアドバイスなど、入社までしっかりフォロー
  • 希望者には一次面接の同行もOK
  • 対応職種:営業/事務/企画/IT/クリエイティブ/技術/開発/医療/福祉/保育
  • 対象:首都圏(東京都/神奈川県/千葉県/埼玉県)


公式サイト→Aidem Smart Agent

マイナビエージェント

総合型

  • 20代~30代、第二新卒の転職に強い転職支援サービス会社
  • 各企業の人事採用担当者との太いパイプを維持している
  • 希望先職種に精通したエキスパートが転職アドバイザーとして一からサポート
  • 面接サポートが充実しており、面接の通過率が高いと評判
  • 各エージェントが受け持っている求職者数が少ないため、一人ひとりに合った手厚いサポートを受けやすい
  • 対応職種:営業/IT/電気/建築/医療/クリエイティブ/企画マーケティング/金融/経営管理職
  • 対象:首都圏・関西圏


公式サイト→マイナビエージェント


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