派遣先の職場というのは、そこにいる人たちも派遣社員は一時的にいるだけの人と見ているので深く付き合おうとしないことがほとんどです。
そういう状況でモラハラに遭ったとすれば、どうしたらよいでしょうか?
「モラハラを解決しようとすれば職場に居づらくなる、少しの間の我慢」と考えることもできます。
しかし、モラハラによって、自分の精神状態が悪化するのは避けなければなりません。
相手の行動は制御できませんが、自分の側でできることはあります。
その対処方法や考え方を6つほど考えてみましょう。
一.モラハラを受けるのは派遣社員であるあなたのせい?
モラハラを受けるのは、あなたが悪いからでしょうか?
もしそのように考えてしまうなら、相手の思うつぼです。
モラハラをする人とされる人では、どちらが悪いのでしょう?
「モラハラをされるほうにも問題がある。」
これがモラハラを支持する人たちの言い分ですが、相手がどのように言おうとモラハラをする人のほうが悪いのです。
例えば、盗みをする人とされる人ではどちらが悪いのでしょうか?
誰かが「盗まれるほうも悪い」と言ったとしても、裁かれるのは盗みを働いたほうです。
「精神的ないじめに遭うのは自分にも非があるからだ。」と決して考えてはいけません。
モラハラはたとえ相手にどんな言い分があるにしても、する側に問題があるのです。
二.モラハラに過剰に反応しない
モラハラを受けると、精神的な苦痛が生じます。
その苦痛から怒りがこみ上げてくるのもよく分かります。
しかし、受けたモラハラに対して感情に任せて行動すれば、周りからはヒステリックな人と見られてしまうだけです。
大切なのは、いくら挑発しても自分には効果がないということを相手に分からせることです。
びくびくするのが一番よくありません。
びくびくしているのが分かると、相手は図に乗って、ますますモラハラをしてくるでしょう。
モラハラを受けながら平常心を保つことは大変むずかしいですが、でもその平常心こそがモラハラに打ち勝つ最も大事な武器だということを覚えてください。
あなたの威厳ある振る舞いが、モラハラを撃退するのです。
三.いじめられても仕返ししない
ある人は目には目を、モラハラにはモラハラを、と考えるかもしれません。
しかし、この考え方は決して良い結果を生みません。
モラハラをさらにエスカレートさせる危険もあります。
その社員はほかの社員を巻き込んで、さらにひどいモラハラを仕掛けてくるかもしれません。
そうなると、ほぼ手がつけられなくなります。
仕返しは自分を不幸にするだけです。
心の中が、憎しみや怒りで一杯になると、心は不安定になります。
不安定な心は、不満を生み、喜びを奪います。
仕返しはこの悪循環が生むので、たとえしんどくても仕返しをしないほうが幸福なのです。
職場でモラハラをする人と必要以上接触しない、なかなかできることではありませんが、これが実際的な方法です。
モラハラを実際に受けた時以外は、モラハラについて考えないというのも助けになります。
家に帰ってからも、今日受けたモラハラを頭の中で反復する傾向があるでしょうか?
それをすると、どこにいても、何をしていても、モラハラに苦しめられることになります。
四.モラハラされたら自分の考えをはっきりと伝える
自分の考えをはっきり言うことは、多少の勇気が求められます。
「モラハラがさらにひどくなるのでは」と、考えてしまうかもしれませんが、はっきりと自分の考えを伝えなければ、苦しむのは自分自身です。
どのように話せばよいでしょうか?
自分が傷ついているからといって、相手を傷つける言葉を出しては逆効果です。
それは単なる仕返しです。火に油を注ぐ結果にしかなりません。
相手と話すときは、落ち着きが肝心です。
自分はそうされることを望まないことを、脅すような感じではなく、穏やかにかつはっきりと伝えましょう。
話すタイミングも考えておきましょう。
他の人がいる時に話すと、相手はプライドを傷つけられたと感じるでしょう。
できる限り、二人でいる時に話すのが最善です。
これで問題が解決しないなら、次の方法を取ります。
五.派遣登録会社などに助けを求める
今では、会社もモラハラに対する理解が徐々に深まってきています。
派遣先の会社に相談窓口がないか、または派遣登録をしている会社にはないか調べてみましょう。
職場のパワハラやモラハラを専門に扱う厚生労働省の機関窓口があります。
そこに電話してみるのも、一つの方法です。
労働条件相談ホットライン
モラハラは、自分ひとりで抱え込むと、精神的な疲れから「うつ」になります。
それは、モラハラよりも大きな問題です。
自分の人生がかかっていますので、早め早めに手を打ちましょう。
六.派遣登録会社を変える
上記の方法でもどうにもならず、また派遣会社も頼りにならないなら、別の派遣会社に登録しましょう。
もしくは転職エージェントを介して新たな転職先を見つけましょう。
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