パワハラに遭うと自分を責めてしまうことがあります。
「人から批判されるのは、自分ができていないから」と悩み、「自分がもっとちゃんとしていれば、何も起きない」と思ってしまうのです。
この考え方はパワハラによって植え込まれたものであり、信じる価値がありません。
今回は、上司のモラハラからどうやって自分を守るかを考えてみたいと思います。
自分を責めてもパワハラはなくならない
たとえ自分を責めてもパワハラがなくなることはありません。
パワハラ上司が望んでいること、それはあなたに罪悪感をもたせることです。
あなたが罪悪感によって苦しんでいるところを見たいのです。
苦しんでいるのを見て、さらに攻撃を加えるのです。
「自分はできていない、自分がもっとしっかりすれば」と思えば思うほど、その加虐性に自分を合わせることになります。
ですから、自分を否定するこの気持ちにまず捨てなければなりません。
そのために、次のことを考えてみましょう。
本当に自分が悪いのか?
パワハラをする上司は、あなたのできていないところを突いてくるでしょう。
ミスを大げさに取り上げ、終わってからもそれをネチネチと時には人がいる前で厳しい言葉で追及します。
その場にいるのは本当に辛いことです。
もしかすると相手が言っていることには、確かに一理あるのかもしれません。
ミスをしたのは確かにあなたかもしれません。
しかしそこで今一度立ち止まって、次のようなことを考えてみましょう。
- そのミスは誘発されたものではないか?
- 自分の許容量を超える仕事を押し付けられたせいではないか?
- 現実的に無理なことを要求されたせいではないか?
こうした自問は頭を整理し、物事を冷静に見るのを助けてくれます。
自分の気持ちをはっきり言う勇気を持つ
相手に人に自分の意見をはっきり伝えるのは大変難しいことです。
しかし自分を責めてもパワハラはなくならない、黙っていてもパワハラはなくならない。
であるなら、気持ちをはっきり言ったほうがいいとしませんか?
「そんなことをしたら、火に油を注ぐことにならないか?」
確かにそうなる可能性がないとは言えません。
それは相手の度量次第です。
今度相手から何かを言われたら、卑屈にならず、
「はい、〇〇課長(主任)のおっしゃるとおりです。申し訳ありません。ミスをなくすよう改善します。わたしの能力不足でしたが、ただ今回は、・・・(自分が理不尽だと感じる点をていねいにゆっくり説明する)」
その後にまた何かを言われたとしたら、今度は黙って聞いておきましょう。
毅然としましょう。
これは大きな一歩で自信につながります。
以前とは違う対応ができた自分を心のなかで褒めてあげましょう。
理不尽なことに対して声を上げる人、ということを相手に意識させることができれば、今後の行動に違いが生じる可能性があります。
一度自分のことを言えたら、二度目三度目はさらに伝えやすくなります。
自分を責める気持ちを減らすための努力は、必ず自分の人生の糧になります。
それでも上司からのパワハラがなくならないなら、そんな職場で神経をすり減らすのは人生の無駄です。
一刻も早く辞めることをおすすめします。
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