タバコの受動喫煙は二次喫煙(副流煙)と三次喫煙がある

タバコの受動喫煙の危険性は、かなり広く認知されるようになってきました。しかし、非喫煙者のなかにも、タバコを吸っている人の近くにいなければ大丈夫と考えている人もいるかと思います。わたしはそうでした。しかし実は、三次喫煙もあることが近年わかってきました。

三次喫煙ってなに?ということで、今回はまだあまり知られていない、もう1つの受動喫煙についてです。

副流煙を吸い込む二次喫煙

二次喫煙は、タバコの先から出る煙(副流煙)や喫煙者が吐き出した煙を吸い込んでしまうことです。これらの煙の有害性はかなり理解されています。

喫煙者がフィルターを介して吸い込む煙(主流煙)と比べて、発がん性物質やその他の有害物質が多く含まれているとされています。

物質副流煙の含有量率
(主流煙を1にした場合)
一酸化炭素
(酸素の運搬機能を妨害)
4.7倍
ニコチン
(血圧上昇)
2.8倍
タール
(発ガン性物質)
3.4倍
4-アミノビフェニル
(発がん性物質)
30倍
アンモニア
(目を刺激)
46倍
参考:厚生労働省「主流煙と副流煙

上記に上げたもの以外にも、タバコには体に有害な物質が含まれており、そのすべてにおいて、副流煙は主流煙よりも含有量は多くなっています。

三次喫煙(サードハンド・スモーク)について

サードハンド・スモーク、または残留受動喫煙ともいわれる三次喫煙とは、タバコの煙が消えたあとでも残留している有害物質を吸い込むことです。

部屋の壁やソファー、カーテン、喫煙者の頭髪・衣類に残るタバコの臭い、これらはタバコ由来の有害物質が残留している証拠であり、その毒性は時間とともに増すといわれています。

そのため、喫煙者の周りにいる人は、その人が吸っていないときでも受動喫煙にさらされているといえます。また、家で吸う人もベランダで吸っているから大丈夫といえません。そのまま部屋に入ると、頭髪や衣類についた有害物質を家族に吸わせていることになります。子どもに与える健康上の影響は無視できません。

タバコが与える健康被害

2019年の調べでは、世界で700万人以上の人がタバコが原因で亡くなったとされており、そのうち日本は約20万人でした。これは日本だけでも5分に2人が亡くなっている計算になります。

受動喫煙が原因で亡くなる人は年間約1万5千人です。

喫煙者にも受動喫煙者にも大きな影響があります。興味深いことに、フィリップ・モリス ジャパン副社長である井上 哲氏も「ベストはたばこを吸わないこと。いま吸っていない人は吸わないで下さい。吸っている人は禁煙して下さい。これがベストチョイスです」と発言しています。

タバコをやめるには

受動喫煙は、喫煙者の行動に大きく影響されます。それで、いまタバコを吸っている人がやめるのに役立つ方法をいくつか紹介します。

やめる理由を忘れない

タバコは依存性があるため、禁煙しても続かないという人は多くいます。そのため、やめるための強力な理由が必要です。

自分のため以外の理由があると、禁煙が続きやすくなります。家族の健康は何よりも大切です。三次喫煙も危険なので、タバコを家で吸ってなければ大丈夫という考えを持たないように気をつけましょう。

決意を書き出しておくのも助けになります。それを見返すことで、やめる決意を持続させましょう。

周りにサポートしてもらう

自分が禁煙することを周りに人に公言しましょう。家族だけでなく、職場の同僚にも伝えておきます。応援してくれる人が多ければ多いほど、タバコをやめられる確率は高くなります。

準備する

タバコをやめる日付を決めましょう。その日が来る前に、家や車のなかにあるタバコ、ライター、灰皿などを処分します。

離脱症状に耐える

タバコをやめると、必ず離脱症状がおとずれます。タバコを吸いたいという欲求は、我慢すれば、2週間~3週間で抜けるといわれています。そのあとでも、吸いたくなる気持ちがふと起きることがありますが、すこし静かにしていれば、その欲求も落ち着きます。

ほかにも、発熱やせき、いらいら、不安、集中力の低下、抑うつ気分などの症状が表れることもあります。食欲が促進され体重が増える人もいます。

離脱症状を和らげるために、次のことを心がけましょう。睡眠をよく取る、水を十分に取る、運動するなどです。

症状を記録するのもよいとされています。離脱症状は前進している証拠と前向きにとらえます。

環境を変える

タバコを吸う人たちと一緒にいないようにします。タバコを吸える場所に行かないようにします。

コーヒーを飲んだあとにタバコが欲しくなる人もいます。自分が何をしたらタバコを吸いたくなるのかを分析し、その習慣をやめます。

吸いたくなる気持ちに負けない

1本くらいなら大丈夫、と自分を騙すことがないようにしましょう。ほとんどの人が、それをきっかけに逆戻りしています。

一回言い訳すると、「自分は禁煙なんて無理だ」、「無理なことするほうが体に悪い」など、次から次へと自分に都合のいい言い訳を考えつくようになります。

タバコには三次喫煙もある

タバコの受動喫煙には二次喫煙だけでなく、三次喫煙もあります。たとえ煙を吸っていなくても、頭髪や衣類、ソファーや壁に付着しているタバコ由来の有害物質は、体に影響を与えます。

タバコをやめる決意をしている人が近くにいれば、しっかりサポートしていきましょう。

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