職場でのセクハラに遭っている女性は数に限りがありません。
なぜ女性に対する性的な嫌がらせや性的暴力がこれほどまでに許されてきているのでしょうか?
セクハラを受ける男性もいますし、同性によるセクハラもありますが、ここでは男性が女性に対して行なうセクハラを対象にして話を進めます。
セクハラとは?
もう何度も聞かされている言葉ですので、セクハラと何か大体のことは分かっているという人がほとんどでしょう。
セクハラには、身体的接触を伴うもの、言葉によるもの、物を介するものなど種類もさまざまです。
身体的接触の伴うもの
例えばそれには肩に手を掛ける、頭をなでる、髪の毛を触る、腰を触る、おしりに触るなど、ほかにもまだまだありますが、こうした身体的な接触を求めるものはセクハラです。
している側はコミュニケーションの一部と思っているフシがあります。
しかし、それは単に女性に触りたいという自分勝手な欲望を満たそうとしているに過ぎません。
それを立場や状況を利用してしているだけです。
もし同じことを電車の中や他の場所で見知らぬ女性にしたら、すぐに通報されるでしょう。
相手の女性は知り合いだから許される、部下だから許される、このごう慢な考え方がセクハラを生んでいます。
たとえ顔見知りであっても自分の妻でも家族でもない人に気安く触るのは、人間として気が知れません。
言葉によるもの
身体的な接触をしなくても言葉によるセクハラを日常的にしている人は少なくありません。
そのほとんどが女性の身体的特徴を指摘することです。
胸が大きいまたは小さい、太っている・痩せているなど見た目を口にします。
性的交渉を求める発言を軽い気持ちで発することもあります。
こうした発言には女性を性欲のはけ口としか見ていないという背景があります。
自分の性的欲望を軽いジョークという形で露骨に表しているにすぎません。
そういう形でしかコミュニケーションを取れないとすれば、その人の思考はあまりにも低いと言わざるをえません。
物を介するもの
これにはSNSでしつこく交際を求める、SNSで自分の写真を送りつける、成人雑誌を置いておく、職場のパソコンで◯ルノを見るなどがあります。
セクハラを助長する女性蔑視の考え方
セクハラは女性に対する見方の歪みが原因です。
女性の”性”にしか目が向かない低俗な思考を持つと、容易にセクハラは起きます。
セクハラをしている男性は、同性から見ても気持ち悪いものです。
セクハラはその人自身の品位を落とします。
公の場で話すべきでないこと、すべきでないことをしているのですから当然といえば当然です。
たとえどんなに立場や名声があっても尊敬することができません。
同性から見てもそうなのですから、女性から見たらなおさらでしょう。
セクハラは現代に始まったものではなく、人間の歴史が始まった最初のころから既に存在しています。
しかし今の社会はそれがかつてないほど広がっています。
どんなに女性が声を大にして訴えてもセクハラは減っていないのが現状です。
女性を性欲のはけ口として見ても構わないという業界や社会的構造がある限り、それに同調する人は後を絶たないでしょう。
ですから、この社会そのものを根本から変えなければセクハラはなくならないでしょう。
しかし、個人としてこの女性蔑視の考え方を受け入れる必要はありません。
それに抵抗し職場でのセクハラをやめれば、職場の雰囲気向上や仕事の効率化に大きく貢献できます。
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